湾岸のタワーマンション、大地震時にエレベーターは?

湾岸のタワーマンションは地震に弱いの?@

タワーマンションは、確かに立地もいいですし、
館内には何でも揃っていて便利ですから、
快適な生活が送れそうですよね。

 

上層階の眺めはそれは素晴らしいそうですから、
ステイタス感もありますし。

湾岸のタワーマンションは地震に弱いの?A

少し前ですが、
あるタワーマンションの管理組合の理事長さんなどは、
便利で快適で、これで大地震さえなければ
最高なんだけれどとおっしゃっていたんですよね。

 

でもその後、実際に東日本大震災が発生してしまいました。

 

高層マンションの住民が東日本大震災の際に、
まず何よりも困ったのは、
停電でエレベーターが停まってしまったことだったそうです。

 

都内の湾岸でタワーマンションを取り扱っている不動産業者も、
何よりも深刻な問題は
エレベーターが停止してしまうこととおっしゃっていました。

 

また、最大震度6強に見舞われた
仙台市のある超高層マンションの住民は、
地震発生からエレベーターは4〜5時間も停まってしまい、

 

その後も余震でエレベーターがまた停まって、
帰れなくなるのが怖くて
ずっと外出できなかったと話しているそうです。

 

さらに、ある住民は、地震直後と計画停電で
エレベーターが停まってしまい、
階段で上り下りすることを考えると、
買い物に行くのも億劫だったと話しているとか。

 

国土交通省によりますと、
東日本大震災が起きた3月11日、
1都9県で163台、都内だけでも84件、
エレベーターに利用者が閉じ込められたことが報告されています。

 

様々なインフラの中でも、震災時に
真っ先に復旧するのは電気とされているわけですが、

 

東日本大震災では、地震とその後の原発事故による
計画停電という事態も加わったところでは、
かなりの期間、
階段生活を強いられることになったようですね。

 

最近のマンションは、
30回前後の高層のものも少なくありませんが、
そのようなマンションですと、エレベーターが停まってしまうと、
特に高齢者は外に出られなくなってしまいます。

 

以前でしたら眺望の良さを優先して、
高層階は人気があったのですが、今後はどうなるのでしょうね。

 

建物の構造部分や各戸の安全が確認されても
、一旦エレベーターが動かなくなってしまえば、
高層階になればなるほど
身動きがとれなくなってしまう恐れが生じますからね。

 

階段で昇り降りができなければ自らの移動手段を失い、
自宅に留まるとしても生活に支障をきたすわけですが、
これがいわゆる「高層難民」と言われている方々ですね。

 

もし、水や食料などの確保がままならない場合は、
近くの避難所を利用せざるを得なくなるかもしれません。

 

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大地震時にエレベーターはどうなるの?

エレベーターは運転中に
一定値を超えた異常な振動を感知するか、
緊急時地震速報を受信すると、

 

最寄階に速やかに自動停止し、天井の非常灯が点灯し、
インターホンで外部との連絡がとれるように
設計されているのはご存じでしょうか。

 

そして一旦エレベーターが停まると、
それを復旧させるためには、
安全確認のため専門の保守要員による
復旧・点検作業が必要になります。

 

実際、地震の際には、同時多発する
圧倒的な数にのぼるエレベーターが停止するでしょうから、
それに保守要員が対応できない事態となることも想定されます。

 

復旧まで数時間、数日間動かなくなることも
覚悟しておく必要があるでしょうね。

 

もちろん、高層階の居住者は、
地震などで大規模停電が起きた場合、
即座に移動手段がなくなるわけではありません。

 

建築基準法では、15階建て以上のマンションに
非常用エレベーターの設置を義務付けているからです。

 

なので、非常時でも一定時間は救助や避難などのために、
非常用エレベーターが利用できるだけの
電源装置と燃料が確保されています。

 

なお、非常用エレベーターには
自動復旧システムが付いているので、
低速運転された後に、保守要員が来て直してくれます。

 

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エレベーターの耐震はどうなっているの?

エレベーターの耐震クラスは3種類あって、
高い順にS、A、Bとなっています。

 

耐震Sクラスは、
防災拠点などに適していると言われています。

 

ちなみに、東京都港区では、指導要綱で、
10階以上のマンションでは、少なくとも1基以上は
Aクラス以上とする、としていますね。

 

今後は、超高層マンションで
地震などの災害時の停電に備えて、

 

非常用エレベーターや消火設備、保守設備に
電力供給できるよう、非常用自家発電機の強化
がなされるのでしょう。

 

最新の超高層マンションですと、
非常用発電機で非常用エレベーターを20時間程度、
稼働させられるようにしているものもあるそうです。

 

以上のことを考えますと、エレベーターについては、
次のようなことを十分に確認しておきたいですね。

■非常用エレベーターの性能や非常時の対応
■停電時に照明、水道、エレベーターなどインフラがどの程度の時間動くのか
■非常用電源の設置の有無...など

高齢世帯は高層マンションはやめておいた方がいいの?

確かに、最新の建築技術によって
しっかり造られた高層マンションなら安心できますが、
エレベーターが長時間停まってしまうような事態になれば
話は別ですよね。

 

超高層の上層階に住むということは、
眺望やステイタスなど魅力も少なくないわけですが、
もしもの場合、高齢者世帯でしたら
それなりの覚悟は必要だと思いますよ。

 

もし高齢であることが気になり心配であれば、
中低層階を選ぶのも一つの考え方だと思います。

 

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