収納の表示は要注意?@
収納の量については、多くの人が
間取りのチェックで気になるところのようです。
しかしながら、売主によっては
広告や図面集の表示に誤魔化しがあるので
注意が必要になります。
収納の表示は要注意?A
基本的に設計において、収納面積にカウントするのは、
床から天井まですべて収納になっている納戸や押し入れ、
クローゼットなどのスペース(空間)です。
つまり、キッチンの吊り戸棚や流し台の下部収納、
洗面化粧台の下部収納などは、
備え付けられた設備の一部に
収納機能が付いているだけなので、
収納面積にはカウントされていないのです。
通常、マンションでは、住戸専有面積に対する
収納面積の割合(収納率)は7〜10%にするのですよね。
これは、限られた住戸の中で収納だけを増やしても
バランスが悪くなるというのがその理由です。
ところが、マンションなどの広告を規制している
不動産公正取引協議会では、
特にこうした収納スペースの判断や収納率についての
ルールを規定していません。
これを逆手にとって、
三流デベロッパーと言われているところでは、
収納と名の付くところは、全て収納面積に入れてしまい、
広告や図面集で「収納率○%」と謳っているケースが
よくあるので注意が必要になるのです。
実際、ここで謳われている数字は、
そもそも計算方法が独自のものなのですから、
ほとんど意味のないものだと考えてもよいと思います。
収納は形状も重要なの?
収納については、量だけでなく、その形状も重要です。
というのは、例えば、
ウォークイン・クローゼットは見栄えは良いものの、
実際の収納量は、
同じ面積の壁面収納よりも劣っていたりするからです。
洋服掛けのバーがクロスするところがデッドスペースとなり、
歩くスペースも無駄だったりするからですね。
ちなみに、
洋服の収納というのは、間口が90p以上あるのであれば、
すべて洋服掛けだけにするのではなく、
半分は物入れ仕様にして、中に可動棚を付けると、
使い勝手が格段に良くなるものなのです。
なお、それ以外のものとしては、
次のようなものが設けてあると、
配慮のあるマンションといえそうです。
■共用収納
・・・廊下やリビングに掃除機や古新聞等をしまっておくところです。
■食品庫(パントリー)
・・・キッチンに保存食品や調味料等をしまうところです。
■リネン庫
・・・洗面室のタオル類や洗剤などのストックをしまうところです。