旗竿型リビング/良い間取りの基本条件...

旗竿型リビングとは?@

旗竿型リビングというのは、
リビング・ダイニング(LD)の扉の位置を玄関の方へ移動し、
本来であれば廊下であるはずの部分をLDに取り入れて、
LDの広さを稼いているタイプのリビングのことをいいます。

 

通常、3LDKの間取りですと、
LDが占める広さは全体の4分の1が目安となります。

旗竿型リビングとは?A

例えば、全体で72u(約22坪)の3LDKなら、
LDは18uで約11帖を確保できます。

 

しかしながら、最近は、約68u(約20坪)前後に圧縮した
3LDKの間取りプランが増えているようです。

 

68uですとLDは17u(約10.5帖)ですから、
もしも間取り図でLDが10.5畳と表示されていたら、
さすがに購入者側も食卓やリビングセットを置けるかどうか
躊躇してしまうのではないでしょうか?

 

こうした理由から、デベロッパー(不動産会社)としては、
LDを少しでも広く見せるために、
LDの入り口を玄関の方へずらしているのですね。

 

こうすれば、68uの3LDKでも
LDは12帖くらいの表示になるわけです。

旗竿型リビングのデメリットは?

前述した旗竿型LDのプランをよく確認すると、
LDに取り込んでいる廊下の部分が1.5〜2.5帖もあり、
これですと、実際にLDとして使用できるスペースは、
9.5〜10.5帖にとどまることがわかるわけです。

 

この程度の広さですと、食卓やソファセットを置いても
周囲にスペースがなく、移動しにくいのは容易に想像できます。

 

また、旗竿型LDでは、取り込んだスペースから直接、
洗面所や浴室に入る動線になっていることがあります。

 

この場合、入浴の出入りがリビングから丸見えですから、
いくら家族同士とはいっても
あまり気持ちの良いものとは言えませんよね。

 

ただし、リビングから洗面や浴室に出入りするタイプであっても、
廊下側からも出入りできる扉があれば別ですが…。

 

以上のように、3LDKなら最低でも70uは必要なわけで、
それなのに価格を抑えようとして専有面積を圧縮し、
LDの帖数表示を気にして
LDの入り口の位置をずらすというのは、
いくら何でもひどいのではないかと思いますよね。

 

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良い間取りの基本条件はスムーズな動線設計?

室内に階段がなくフラットなのは、
マンションの特徴の一つといえます。

 

住戸の面積が限られていても
各スペースを上手く配置すれば、
動線(日常生活での動き)が非常に効率良く、
スムーズにできます。

 

実際、日本のマンションにも、少なからず
このような動線に配慮した間取りプランはあるんです。

 

「センターイン型」と呼ばれる間取りプランは、
そのうちの一つです。

 

このプランは、玄関の位置が
「田の字型」とは大きく違っていて、
玄関は奥行き方向(長辺)の真ん中あたりにあります。

 

このようにすると、住戸内の廊下部分が
「田の字型」と比較して5〜7u程度は少なくなりますので、
その分、居室や収納スペース、水回りなどに使うことができます。

 

また、センターイン型では、
バルコニーを住戸の両側に設けることができますし、

 

玄関を挟んで
パブリックゾーン(リビング・ダイニングやキッチン)と
プライベートゾーン(寝室など)の動線が
分離できるというメリットもあります。

 

これはP・P分離と呼ばれるものですが、これでしたら、
採光や通風も確保しやすいことから、
田の字型と比較して
住み心地が優れていると言われています。

 

一方、田の字型に比べれば、
工事は多少複雑になりますし、
同じ敷地面積でも販売可能な床面積が減るのは否めません。

 

そのため、価格面では、田の字型と比べれば
10〜15%程度高くなると思われますが、
何十年も住むことを考えれば、
それだけの価値は十分あるといえますよね。

 

ちなみに、2戸1エレベーターといって、
同じフロアで2戸に1台の割合で
エレベーターを設置する場合があります。

 

この2戸1エレベーターは、
主に高級マンションで採用されているものですが、
最近はエレベーターの値段やメンテナンス費用も
下がってきているそうです。

 

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