田の字型のマンション/横長タイプと縦長タイプ...

田の字型のマンションは売主の都合なの?@

間取りというのは、一つの住まいの中にリビングやキッチン、
居室、浴室などのスペースをどれくらいの広さで、
どのように配置するのかということです。

 

マンションの場合、どうしても住戸の広さや窓などの
開口部が限られてしまうので、
余計に間取りの工夫が大切になってきますよね。

田の字型のマンションは売主の都合なの?A

とはいえ、残念なことに、
日本のマンションの間取りといえば、

 

昔も今も縦に細長い「田の字型」と呼ばれる
ワンパターンの住戸プランが、
数十年前から主流を占めています。

 

田の字型というのは、□の中の縦線が廊下で、
横線がキッチンや浴室など水回りにあたり、
4つに分割されたところがリビングや居室になるものです。

 

ちなみに、こうした田の字型の間取りは、
住まいとして優れているから
よく見られるわけではないのです。

 

実際、例えば、次のようなデメリットがあります。

■開口部は2面しか設けられず、それも短辺にあたる側なので、室内を風が通るのは難しくなります。

 

■玄関からバルコニー側のリビング・ダイニングへ伸びる廊下が占める面積が比較的大きいので、部屋がその分狭くなります。

 

■外廊下に面した部屋ですと、プライバシーに難点があります。

 

他方、マンションを販売する不動産会社(デベロッパー)や、
マンションをつくる建設会社(ゼネコン)にとっては、
「田の字型」マンションは非常にメリット多い間取りなのです。

 

というのは、同じ間取りを並べればいいので、
建物の形状が細長い箱型やL字型になり、
敷地の広さに対して法律上認められる
容積率の限度いっぱいまで建物をつくりやすいからです。

 

つまり、販売できる住戸の面積を
最大化しやすいということなんですね。

 

なお、欧米でしたらこ
のような間取りのマンションはほとんどないそうですよ。

 

住まいとしてのマンションを考えるのであれば、
そろそろ見直した方が良いのにと思いますよね。

 

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田の字型住戸の横長タイプと縦長タイプとは?

マンションの「田の字型」住戸のリビング・ダイニング(LD)には、
大きく分けると次の2つのタイプがあるわけですが、
縦長タイプであれば長方形リビングをオススメします。

 

■横長タイプ
■縦長タイプ

 

さて、上記の横長タイプですが、
こちらは、リビング・ダイニング全体が
バルコニーに面しているので明るのが特徴です。

 

また、廊下から入ると空間が左右にセパレートしているので
使いやすいと言われています。

 

一方、このタイプの3LDKでは、
一室はリビング・ダイニングの奥で窓のない
「中和室」「中洋室」になります。

 

ただし、建築基準法では、
このような「中和室」「中洋室」は、
間接採光が条件となり、引き戸しか認めていません。

 

なので、遮音性や独立性が確保しにくいといえます。

 

また、換気がしにくいのに、
エアコンが設置できないケースも多いそうです。

 

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田の字型マンションなら縦長タイプがオススメ?

もう一つの縦長タイプですが、
こちらは、メインバルコニーに面して、
リビング・ダイニングと並んで和室または洋室があります。

 

この部屋は明るく、独立性が高く、エアコンも設置できます。

 

ただし、縦長タイプのリビング・ダイニングは、
ダイニングが奥の方になることから、
日中も暗く、照明を点ける必要があります。

 

また、リビング・ダイニングの中央付近から
「和室」「洋室」に出入りするので、
ソファなどが置きにくくなるというデメリットもあります。

狭いLDなら長方形がオススメ?

70uを切る広さの3LDKで時々目にするものに、
縦長タイプのリビング・ダイニングが
正方形に近いものがあります。

 

しかしながら、LDの広さが12畳以下で正方形に近いと、
リビングとダイニングの範囲が重なってしまい、
食卓やソファーが置きにくくなってしまうと思うのです。

 

なので、あまり広くない縦長タイプのLDの場合には、
基本的に長方形の方が使いやすいと思います。

 

もちろん、あまりに細長すぎるのも
逆効果となってしまいますので、
できれば短辺と長辺の長さが1対1.5程度にすると
一番スペース効率が良くなるはずです。

 

それでしたら、
食卓とソファも余裕で置くことができますからね。

 

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