分譲マンションの出来不出来は地下ピットにあり...

なぜ共有部分をしっかり見なければいけないの?@

完成している分譲マンションをたくさん見学するのは、
非常に良いことだというのは前述したとおりです。

 

ところが、買おうとしている部屋(専有部分)だけは
しっかり見てくるものの、共有部分の確認は
簡単に済ませてしまう人が多いようなので、
その辺りは注意が必要ですね。

なぜ共有部分をしっかり見なければいけないの?A

本当に重要なポイントは、
共有部分に集中しているとも言われていますから、
せっかく見学に行ったのに、これでは台無しですからね。

マンション見学の最重要ポイントは共有部分の確認?

さて、マンションを見学する際、多くの人は
居室(専有部分)を中心にチェックを行うわけですが、
実際に最も肝心なことは共有部分の確認になるのですよね。

 

というのは、共有部分は専有部分とは異なり、
管理組合や他の入居者の同意がなければ、
軽微なものでさえ簡単に変えることができないからなんです。

 

よって、まずは、次のようなところが重要ポイントなので
しっかり注意して見るようにしてくださいね。

■駐車場や駐輪場の使い勝手
■エントランス
■エレベーターの数...など

 

また、マンション特有の問題ともいえる音や通風についても、
できるだけ確認しておきたいところですね。

 

音の問題に関しては、エントランスホールや駐車場、
子供の遊び場など音の出る場所が、
建物のどの位置にくるのかをチェックしておかなくてはなりません。

 

例えば、コの字型マンションの場合ですと、
音の発生する場所を囲むように建物が配置されていると、
音は建物を煙突のように伝わって
上層階へ上がっていくんですよね。

 

マンションでは
上階から聞こえる音には拒絶反応が出やすいですから、
見学時に上階で音を立ててみて確認するとよいと思いますよ。

 

さらに、通風についても、建物の形状によっては
突風にあおられてしまう通路ができてしまうこともありますので、
きちんと現地でチェックするようにしたいですね。

 

※コの字型…真上から見ると、カタカナのコの字のような配置をしているマンションのことです。コの字の中心部で大騒ぎをすると、騒音となって建物全体に響き渡ってしまいます。

 

※突風…突然風のような強い風が吹くことです。高層マンションが建ち並ぶ場所では、ビル風と呼ばれる強い風が突然襲ってくることも少なくありません。

 

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マンションの出来不出来は地下ピットにあり?

一戸建て住宅と違って、
マンションというのは、コンクリートの建築物なので、
建設時のコンクリート打設工事の手抜きやミスが、
マンションの強度に影響を及ぼすわけです。

 

最近ですと、新幹線のトンネルでコンクリートの崩落や破壊
といった重大な問題が生じましたよね。

 

こうした事故は、
コンクリート打設時の手抜きやミスが原因とされているのです。

 

また、このような事故は、実はマンションなどの建物にも
現実に発生していると言われているんですよ。

 

例えば、ある200世帯のマンションでは、
建物の重要部分である基礎や梁、柱などの一部に
あきれてしまうような不具合が見つかったそうですから…。

 

具体的には、建設作業員が投げ込んだと思われる
タバコの吸い殻や建設ゴミまでもが、
くっきりとコンクリートの表面に浮き出ていたというのですから
あきれてしまいますよね。

 

さらに、コールドジョイントやジャンカも見つかったことで、
マンションを買った住民と売主である建設会社との間で
対立が続いているとかで、
もう収拾がつかなくなっているような有様でもあるのですよね。

 

このような不具合は、新築時に竣工検査を行い、
事前に修正を行うのが当然なのですよね。

 

でも、このマンションに限らず、地下駐車場や地下ピットなど、
あまり住民の目に付かない場所は、
修正されずに残っているケースが少なくないのですよ…。

 

なので、マンションの出来具合をチェックする場合には、
このような地下ピットなどのコンクリートのむき出し部分にも、
しっかりと注目することが必須になるということが言えますね。

 

さらに、確認時にできるだけ多くの写真を撮影し、
マンションとは関係のない建築士や設計事務所
に見てもらうと良いと思いますよ。

 

とはいえ、販売会社によっては、契約前の段階で
地下などの危険な場所には案内できない
というケースもありますから困ったものですね。

 

そのような場合には、工事記録として残っている
「竣工検査時の写真を全部見せてください」
と頼んでみるのも、一つの方法だと思いますよ。

 

もしも販売会社の見学許可が下りた場合には、
現場の確認の際は危険が伴いますので、
手袋やヘルメットなどを着用して安全を最優先してくださいね。

 

※コールドジョイント
…マンションなどの大型建造物では、一度に建物全体をコンクリートで造ることはできないので、コンクリートを何度かに分けて打設するのですが、この現象は、前に打設した部分と新たに打設した部分が剥離して筋ができるというものです。当然、強度的に十分ではありません。

 

※ジャンカ
…セメントの主成分の石灰質と骨材(砂利)が分離した状態のことをいいます。コンクリートの質としては良くないです。

 

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